集中力・記憶力を高める

くるみ(胡桃)は脳神経に作用する成分を含んでいます。その為、くるみには集中力や記憶力を高める効果があると言われることがあります。実際にくるみを食べて学習能力が上がったという研究よ報告もあります。

集中力や記憶力は主観や気持ちの部分が大きく、実際に証明することが難しいと言えますが、くるみには集中力・記憶力の向上を期待できる要素があることは確かです。

くるみが集中力・記憶力を高める理由

くるみは学習能力を高めるといった研究報告があるため、記憶力や集中力など脳機能を向上させる効果が期待されていますが、直接的にくるみと脳機能向上の因果関係を証明できるものはなく、現段階では理論と研究報告による示唆に留まっています。

しかしながら、くるみには精神安定に効果的な成分や「ヤル気の元」と言われる成分が含まれているため、「落ち着きながらもヤル気を出す」状態、つまり集中力や記憶力を高める状態を作り出すのに効果的と考えられます。更に、くるみには神経伝達をスムーズにしたり、脳の栄養補給を促進する成分も含まれているため、集中力や記憶力の向上をより促進する働きも期待できます。

もう少し各々の作用を詳しくご説明します。

くるみは精神を安定させ集中力や記憶力を高める

くるみにはトリプトファンという必須アミノ酸が豊富に含まれています。トリプトファンの一部はセロトニンという神経作用をコントロールする物質に変換されます。

セロトニンは主に精神安定に作用する神経伝達物質で、ストレスやイライラ、うつ状態などを軽減します。実際にセロトニンは抗うつ剤としての治療薬にも使われています。

このようにセロトニンは集中したり記憶する際の精神を安定させることに効果的と思われます。

またトリプトファンがセロトニンに変換される際、ビタミンB6、ナイアシン、マグネシウムが必要となりますが、これらもくるみには比較的多く含まれているため、くるみのトリプトファンはスムーズにセロトニンへの変換が行われると考えられます

くるみのヤル気成分が集中力や記憶力を高める

「ヤル気の元」と言われる物質があります。それはドーパミン、ノルアドレナリンといった神経伝達物質です。ドーパミンやノルアドレナリンは一種の覚醒作用を持つ物質でヤル気ホルモンとも言われており、集中力や記憶力の向上を促進する物質と言われています。

これらドーパミンやノルアドレナリンの材料となるのがチロシンというアミノ酸です。またフェニルアラニンという必須アミノ酸も体内でチロシンに変換されるため、二つで一つのアミノ酸と捉えることができます。実際にWHOによる推奨摂取量もチロシンとフェニルアラニンを合わせて体重1kgたり25mgとされています。

くるみに含まれるチロシンとフェニルアラニンの合計は約1,100mg/100g中と肉・卵・乳類以外では多く含まれる部類に属します。(※ただし、煎ると含有量は減ります。)

このように、くるみにチロシン、フェニルアラニンが比較的多く含まれていることが集中力や記憶力を向上する効果が期待できる要因の一つです。

尚、前述したトリプトファンとチロシン・フェニルアラニンはどちらかが過剰に摂取されると逆に精神が不安定になる危険性があります。しかし、くるみにはどちらもバランスよく含まれているため、その心配はありません。

くるみに含まれるオメガ3脂肪酸が脳の神経伝達をスムーズにする

くるみにはαリノレン酸が豊富に含まれています。αリノレン酸の一部はEPA(エイコサペンタエン酸)に変換され、さらにDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。DHAは脳の神経細胞膜を構成する主要物質であり、神経細胞を柔軟にする働きがあります。

脳の神経細胞に柔軟性があると神経内のシナプスの働きが向上し、神経伝達がスムーズになります。神経伝達がスムーズになると先に既述したセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンといった神経伝達物質の作用の正常化を促進します。

つまりDHAには直接、記憶力や集中力を向上させる効果はありませんが、神経伝達を促進することにより、くるみに含まれるトリプトファンやチロシンの効果を下支えするのです。

ビタミンB1は不足すると集中力・記憶力が低下する

くるみにはビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1に集中力や記憶力を向上させる効果はありませんが、ビタミンB1が不足すると集中力・記憶力が低下すると言われます。

ビタミンB1は脳の唯一の栄養源であるブドウ糖をエネルギー代謝する際に欠かせない補酵素です。このビタミンB1が不足すると末梢神経と中枢神経に障害が起きます。末梢神経における障害の代表は脚気ですが、中枢神経に障害が起きるとウェルニッケ脳症という脳の病気にかかります。

現在ではウェルニッケ脳症になることは稀ですが、ビタミンB1不足気味になり記憶力が低下したり、注意力が散漫になることが少なくないようです。

つまり、くるみに含まれるビタミンB1は集中力や記憶力の低下を防ぐ効果が期待できると考えられます。

 

これらの根拠によりくるみには集中力・記憶力の向上を期待できると考えられますが、まだ研究段階のことも多く、現状では「集中力や記憶力の低下を防げる」程度に考えた方が良さそうです。

 

adsense

最後まで読んで頂きありがとうございます

関連記事

no image

肥満予防・改善

くるみ(胡桃)が肥満予防・改善に効果的というのは若干言い過ぎかもしれません。くるみは高カロリー食品で

記事を読む

no image

美髪促進

くるみ(胡桃)には美肌促進効果が期待できますが、同様に美しく健康な髪の毛を作る美髪促進効果も期待でき

記事を読む

no image

メタボリック・シンドローム

くるみ(胡桃)は動脈硬化の予防・改善効果があるので、同様にメタボリック・シンドローム予防・改善にも効

記事を読む

no image

滋養強壮・虚弱体質改善

くるみ(胡桃)はαリノレン酸の悪玉コレステロールを減らす効果がよく知られていますが、くるみの元来の効

記事を読む

no image

高血圧の予防・改善

くるみ(胡桃)は血流に関係する病気や症状に効果・効能があるとされますが、高血圧の予防や改善にも期待が

記事を読む

no image

美肌促進

くるみ(胡桃)は近年美容に良い食品として注目されることが多くなりましたが、そもそもくるみは古来から「

記事を読む

no image

血行を良くする

くるみ(胡桃)には血行を良くする、血流を促進する効果・効能が期待できます。ところで「血行が良い」状態

記事を読む

no image

疲労回復促進

くるみ(胡桃)にはビタミン、ミネラル、そして良質の植物性たんぱく質などが含まれており、栄養価が高いこ

記事を読む

no image

動脈硬化の予防・改善

くるみ(胡桃)の効果・効能の説明に必ずといってもよい程登場するのが動脈硬化症への効果です。 動

記事を読む

no image

心筋梗塞の予防

くるみ(胡桃)は心臓病のリスクを軽減する食品と言われます。なかでも心筋梗塞の危険性を下げるのに効果的

記事を読む

adsense

adsense

no image
癌(がん)予防・抑制

くるみ(胡桃)などナッツ類は癌(がん)に効果的な食品として紹介されるこ

no image
アンチエイジング(老化予防)

くるみ(胡桃)の成分やその効能・効果を調べていると、その多くがアンチエ

no image
美髪促進

くるみ(胡桃)には美肌促進効果が期待できますが、同様に美しく健康な髪の

no image
美肌促進

くるみ(胡桃)は近年美容に良い食品として注目されることが多くなりました

no image
便秘予防・便秘解消

くるみ(胡桃)などナッツ類は便秘予防や便秘解消に効果的と言われます。こ

→もっと見る

PAGE TOP ↑