脳卒中(脳梗塞)の予防
くるみ(胡桃)には脳卒中の危険因子を軽減する要素があります。特に脳卒中の中でも動脈硬化が大きな要因となる脳梗塞のリスクを軽減する効果を期待できます。
脳卒中とは?
脳卒中とは脳の血管が詰まったり破れたりして脳が損傷し、体の麻痺をはじめとする様々な障害を起こす病気です。脳卒中は三大疾患の一つで日本の死因でも常に上位を占める危険な病気です。
脳卒中には脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れる「脳出血」、脳を多くくも膜下にある動脈瘤が破れる「くも膜下出血」、一時的に脳の血管が詰まる「一過性脳虚血発作」があります。くるみに効果があると言われるのが最も死亡率の高いと言われる「脳梗塞」です。その他の脳卒中にも少なからず効果を期待することができます。
くるみが脳卒中の予防に効果的とされる理由
脳卒中の中でも脳梗塞(特にアテローム血栓性脳梗塞)の原因は動脈硬化によるのもが大きいとされます。
動脈硬化が脳梗塞に及ぼす影響は主に2つあります。一つは動脈硬化症の症状である血管内にできるプラークが脳の血管を塞いでしまうことです。二つ目は動脈硬化症によってできる血栓が脳の血管を塞いでしまうことです。
くるみに含まれるαリノレン酸とリノール酸には動脈硬化の要因とされる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らす働きがあり、また同じくクルミに含まれるビタミンEやポリフェノール類、カロテノイド類といった抗酸化作用を持つ抗酸化物質が悪玉コレステロールを過酸化脂質にすることを防ぐことで動脈硬化のリスクを減らします。
こういった背景があるため、くるみは脳梗塞の予防に効果的とされています。
またその他の脳卒中にもクルミは有効と言えます。脳卒中の最大の危険因子は高血圧と言われます。高血圧により血管が脆くなり、その結果、脳の血管が破れてしまうのです。
くるみにはカリウムが多く含まれています。カリウムは高血圧の要因である塩分を排出する効能があります。また、くるみに含まれるビタミンEの一種であるγトコフェロールにはナトリウム(塩分)バランスを整える働きがあることが分かってきています。更に動脈硬化自体も高血圧の危険因子の一つであり、前述の通りクルミには動脈硬化のリスクを軽減する作用があります。
その他にも、クルミに含まれるαリノレン酸はEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)は血管に柔軟性を持たせ、血管を破れにくくします。
このように、くるみには脳卒中を予防する要因が多くあるのです。
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