動脈硬化の予防・改善
くるみ(胡桃)の効果・効能の説明に必ずといってもよい程登場するのが動脈硬化症への効果です。
動脈硬化症とは血管壁にプラークができて血管が狭くなったり硬化することにより、血管の破裂や血栓が詰まるなどの症状を起こす病気です。
動脈硬化症は食糧事情に恵まれている環境であれば誰でもなる可能性があり、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症など致命的な疾患につながる病気のため、先進国ではもっとも課題とされる病気の一つです。
何故、くるみは動脈硬化症に効果的なのか?
動脈硬化症には様々な要因がありますが、大きな要因は「悪玉コレステロール(LDLコレステロール)」と「活性酸素」です。
血管内に溜まった悪玉コレステロールに活性酸素が反応すると過酸化脂質という有害物質になります。この過酸化脂質を取り除こうと免疫反応の一種であるマクロファージが反応します。過酸化脂質が少量であればそのまま取り除かれますが、そうでない場合はマクロファージが処理しきれずアテロームと言われる塊として蓄積されます。これが動脈硬化の原因となるプラークです。
さて、くるみが動脈硬化症に効果的と言われる理由は、くるみには動脈硬化症の大きな2つの要因である「悪玉コレステロール(LDLコレステロール)」と「活性酸素」を軽減する作用にあります。
くるみの成分であるαリノレン酸とリノール酸は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らす作用があります。そしてくるみに含まれるビタミンEやポリフェノール類、カロテノイド類は活性酸素を除去する抗酸化作用を持ちます。
これらクルミの働きが動脈硬化症になる原因を除去するため、くるみは動脈硬化症の予防・改善に効果的と言われるのです。
リノール酸は適量であれば悪玉コレステロールを減らしますが、過剰に摂取すると善玉コレステロール(HDLコレステロール)も減らしてしまい、結果として悪玉コレステロールを増やすことになりますのでご注意ください。
くるみに含まれているリノール酸の含有量はαリノレン酸に対して理想の配分と言われる4対1となっているため、リノール酸の悪玉コレステロールを減らす効果も期待できるわけです。しかし、くるみを過剰に食べ過ぎたり、他の食品でリノール酸を摂り過ぎると動脈硬化症のリスクが増します。
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